2007年04月19日

三歳児神話の真実


「三歳児神話」というのをご存知ですか?



「子供は三歳までは、母親の傍で育てた方がいいんよ〜。ほら、『三つ子の魂百まで』って言うやろぅ?」

もし、あなたが子供を持つパパさんやママさんなら、こんな風な話をされた経験があるのではないでしょうか?



この神話の根拠が、どこにあるのかご存知でしょうか?



それは、心理学者のジャン・ピアジェの研究にあります。



彼は、生まれたばかりの赤ん坊が、どのようにして親を認識し、感情を発達させ、言葉を獲得していくのかという発達の過程を研究しました。

その結果、乳幼児は三歳までの期間に、脳・身体・感情を発達させる方向性・成長の基礎を形作る事を発見しました。

ですから、この基礎を形作る時期に、出来るだけ良い刺激を与える事が、その後の発達形成に大きな影響を与えるとしました。



このピアジェの説が、大きく広がって行き、「最低でも、三歳までは母親の無償の愛情で育んであげることが、子供の将来にとって何ものにも替え難い最高の環境なのだ」という「三歳児神話」となっていきました。





この説は、妻や嫁を、専業主婦・母親として家庭に閉じ込めたがっていた人たちにとって自説(女は家庭に収まるべし)を裏付ける「科学的裏づけ」として、大いに利用され、マスコミによって「常識」として世の中に浸透していきました。



しかしピアジェは、「三歳までに基礎が出来るから、大切な時期だ」とは言いましたが、「母親が傍に居なければ」とは、一言も言っていません。



偉大な研究結果や発明発見というものは、その当時の思想や、政治に権威を持たせるために利用される運命にあるのでしょうか?




この「三歳児神話」は、正論として現在もまかり通っており、何人ものママさんが「子供のために母親が犠牲になるのは当然」と、自分の生き方を否定され続けています。



そして、専業主婦や姑からの「子供の将来を犠牲にしてまで、仕事に行かんでもねぇ・・・せめて三歳過ぎるまで待ってあげたらいいのに・・・」という冷たい視線や、「子供が怪我をしたので・・・」「・・・熱を出したので早退させてください」と申し出た時の、難色を示す上司の溜息に耐え、何とか仕事と育児と家事のバランスを保とうと孤軍奮闘している誰にも言えない苦しい心情を、夫にだけは理解して欲しいと、コミュニケーションを取ろうとすると、「そんなにつらい思いをしてまで君が仕事をしなくても、家族みんなが食べられるだけの収入はあるじゃないか!」などと、言われて・・・これで、ストレスを溜めるな!育児ノイローゼになるな!と言う方が無理と言うものじゃないでしょうか?




例え実の母親であっても、ストレスを抱えたママさんがたった独りで子育てをするよりも、たとえば保母さんや、お祖母ちゃんが気持ちを安らかに育児に加わり、仕事を終えてから我が子の育児をバトンタッチという方がよっぽど子供にとっては恵まれた環境ではないでしょうか?


子供にとって大切なのは、一緒に居る時間がどれだけ長いかではなく、例え一緒に居る時間が短くても、一緒に過ごす時間の密度の濃さではないでしょうか?


例え一日に一分しか一緒に過ごせなくても、その一分にすべての愛情を注ぎ込み、思い切り抱きしめてあげればいいのではないでしょうか?


「三歳児神話」というのは、あくまで「神話」、迷信に過ぎません。

もし、あなたがこんな「神話」に苦しんでいるのなら、
いつまでも、こんな迷信に縛られずに、早くこんな「神話」から自由になって欲しいと思います。

「神話」は「神話」。

本当の真実ではないのですから。




posted by 大塚陽一 at 22:35 | Comment(0) | お気楽育児のススメ
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