2007年08月05日

面接のコツ〜よかったさがし〜

前回からの続きです。

面接時にする質問の中で、必ず聴く質問がいくつかありますが、その中でも特に重要視しているのが、



「あなたは、どちらかというと、ツイテるほうか、ツイテないほうか、どちらですか?」



という問いです。

もちろん、ポジティブ思考なのか、ネガティブ思考なのかという視点で質問する意味もあります。

ただ、その本人のスタンスにも、よります。



例えば「ツイテないほうですね・・・」という人に、「では、どういう時に『私はツイテないなぁ〜』って感じますか?」と質問したら「周りにいい人ばかりしか居なくて、何事も、スムーズに運びすぎるので、学びが足りないんじゃないかと、不安になります」とか言う感じだと、また結果は違いますよね?



逆に「ツイテる!」という人でも、「最近パチンコで何万稼いだ!」とか、「自分に嫌な事をする人は必ず不幸な目に合う」とか・・・いあ、本当に居るんですよ!面接時こういうことを平気で言う人が・・・!



もちろん、ちょっとしたことや、些細な事に喜びや幸福感を感じる人も採用対象にはなりますが、何をおいても、一番採用したいと感じるタイプの人は、ポリアンナみたいなタイプの人です。



ポリアンナというのは・・・


昔、「愛少女ポリアンナ物語」というTV世界名作劇場のアニメ番組があったのを、ご存知でしょうか?

原作は、エレナ・H・ポーターという方の「少女パレアナ」、「パレアナの青春」です。



この物語の舞台は、20世紀初頭のアメリカです。

ポリアンナという、牧師の父と暮らす少女がいました。

父のジョンは、幼くして母を失ったポリアンナに身の回りのどんなことからでも、前向きに喜びを見付け出すゲーム「よかったさがし」を教えました。

親切な町の人たちと父の愛情、そして「よかったさがし」のおかげで、ポリアンナは明るく心優しい少女に育ちますが、ポリアンナが9歳の時、父ジョンは心臓の病が悪化し倒れてしまいます。

ポリアンナの看病も空しく、ジョンはポリアンナに「良かったを探すんだポリアンナ、その良かった探しがきっとお前を幸せにしてくれる」と言い残し息を引き取りました。

悲しみに暮れるポリアンナは、母の妹パレーに引き取られることになりました。

しかし、パレーはポリアンナにあからさまに冷たく、ポリアンナに屋根裏部屋に住むことを命じます。

パレー叔母様と「よかったさがし」をしようと楽しみにしていたポリアンナは、パレーが父を憎んでいることを知り、心を痛めますが、バレーに仕える人たちはポリアンナに優しく接してくれました。

ポリアンナは、西部にいた時と同じように新しい町でも、人々との出会いを求め、町行く人々みんなに明るく声を掛けるのでした。






この物語は、終始ポリアンナの「よかったさがし」が軸になって展開します。

この「よかったさがし」は、暗かった人をことごとく明るくしています。

最初は、パレー叔母さん。

ペンデルトン。

そして、ジミーにジェミー・・・

ついには街の人気者になります。



しかし、これはポリアンナが特別恵まれた境遇に居たから・・・という訳ではありません。



引き取ってくれたパレー叔母さんは、ポリアンナの父親を嫌っていたため、冷たくあしらいます。

ペンデルトンも、誰が話しかけても決して返事をしない、人々から「変わり者」と言われていた人物。

ジミーも天涯孤独な孤児でした。



ポリアンナ自身も、馬車に引かれて足が動かなくなってしまいます。

ポリアンナの足は回復しますが、その矢先、パレー叔母さんと結婚したチルトン先生が、崖から落ちて亡くなってしまいます。

悲しみに囚われたポリアンナは、失意の中「よかったさがし」ができなくなります。

しかしそんな中、自分と同じ境遇だったジェミーが、足の手術に成功したり、最初は戸惑いながらも、ポリアンナの「よかったさがし」のおかげで自分達の幸せに気付いた周りの人々から愛されることによって、再び明るさを取り戻すのでした。






この「よかったさがし」は、原作が発表された後に「パレアナイズム」(パレアナ主義)という言葉ができるくらいたいへん反響があったそうです。





一見ツイテなさそうな事や、何事もなく過ぎる毎日の中に幸福感や悦びを見出す良い癖を持つポリアンナのようなタイプの人をこそ、率先して採用したいという意味が、ご理解いただけたと思います。





以前、「内省観照2」↓という記事の中で、「群盲象を評す」という仏典に出てくる話を紹介したことがあります。
http://familyties.seesaa.net/article/44789641.html#more

その中で、目の見えない盲人達は、自分の触れた部分だけで、おおよその見当をつけて巨象の全体像をイメージし、「象とは、こうしたものだ」と評価を下していると言いました。



そのことから、我々は、ひとつの事実の断片情報から、それぞれの認識のもと、自分の視点で予測想像した真実を、導き出していることが判ります。




「事実はひとつ。真実は無数」ということです。




つまり、ポリアンナは、自分に起こった事実の中に内在する「よかった」を選んで触っているのに対し、「ツイテない」あるいは、「運が悪い」という人々は、同じ事実の中の「わるかった」を探して見つけ出し、選択しているということになります。




そういうタイプが面接に来たら、絶対に採用を見送られる事をお奨めします。




なぜならば、そういう「わるかったさがし」をするタイプは、必ず御社の「わるかった」ことを探し出して、それを理由に辞めることになります。

そして、その「わるかった」ことは、その人にとって真実ですから、「わるかったさがし」をする人は、それを周りにどんどん吹聴することでしょう。

どうころんでも、デメリットの多い結果になります。




posted by 大塚陽一 at 13:30 | Comment(0) | 人財共育の手引き
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